Mac OS X とキーボードニーモニック

キーボードニーモニック(mnemonics)とは GUI の部品にキーボードでアクセスするためのもので、アクセスキーと呼ばれることもあります。Qt では UI のテキストに & に続くアルファベットで指示します。英語の場合はたとえば “&File” で F がニーモニックとなります。日本語などの場合は漢字やひらがなをニーモニックにもちいることができないため、”ファイル(&F)” の様に UI のテキストの後の括弧の中で指定するのが慣習となっています。

このキーボードニーモニック、Windows や Linux では使われていますが Mac OS X では使われていません。 さきほどの “&qmp;File” は Windows や Linux では “File” と対応するアルファベットが下線付きで表示されますが、Mac OS X ではただの “File” となります。しかし、Qt の場合、 “ファイル(&F)” という形式には対応していないため、”ファイル(F)” と無意味な “(F)” が表示されてしまいます。

実害が薄く qm ファイルの加工で回避可能なこと、欧米圏では無関係なケースが多いことなどから放置されてきた問題ですが、少し前にパッチを作ってみました。

今のところ一通り問題なく動いているようですが、本格的に Qt に取り込んでもらう前にテスターを募集したいと思います。是非上記のパッチを試してみてください。特に問題の報告がなければ Qt Dev Day Tokyo の終了後にでもレビューリクエストを提出したいと思っています。目標は Qt 5.4 への取り込みです。

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