Qt 5.12 LTS β版リリース

Qt 5.12 LTS ベータ版がリリースされました。

5.12 の概要については「Qt 5.12 アルファ版リリース」も参照してください。

5.12 は Long Term Support になります。既に LTS としてリリースされている 5.6, 5.9 についてもリリースアナウンスでは説明があります。

Qt 5.6 は 2019年3月までサポート期間が残っていますが、Very Strict フェーズに移行しており、重大なバグやセキュリティ修正のみが対象となります。新しいパッチリリース(5.6.4)は予定されていません。より新しいマイナーリリースへの移行が推奨されており、実質的にはサポートはほぼ終了している状態です。今も 5.6 を使うのは LGPLv3 が課題となっているケースが多いと思うので、個人的にはサポート期限前に最後のパッチリリースを出して欲しいところですが。

Qt 5.9 は今年の2月から Strict フェーズに移行しており、バグの修正はデグレーションなどの問題が発生しないように慎重に行われています。こちらは 5.9.7 のリリースも予定されており、しばらくはメンテナンスされると思われます。

ちなみに、現在の Qt Project の運営は QUIP で定義されています。LTS の各フェーズや、Qt のリポジトリのブランチの扱い方などに興味がある方は参照してください。Strict フェーズや Very Strict フェーズについては QUIP-0005 に記載されています。

Qt Creator 4.7.1 リリース

Qt Creator 4.7.1 がリリースされました。

Qt Creator 4.7.0 の Windows 版では内部で QT_OPENGL 環境変数を設定していた関係で、ユーザーアプリの動作への影響が発生していました。4.7.1 では環境変数を設定を無くしました。Qt Quick や OpenGL 系の動作に影響していましたので、Windows で Qt Creator 4.7.0 を使用していた人は更新をお勧めします。

Qt 5.12 アルファ版リリース

Qt 5.12 アルファ版がリリースされました。Qt 5.12 は Qt 5.9 に続く、新たなLTS(Long Term Support)版となります。

オンラインインストーラ使用時には MaintenanceTool を使ってインストールすることも可能です。

Qt Remote Objects モジュールが正式サポートとなりました。

新機能から私が気になったものを以下に挙げます。

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Qt Creator 4.0 ベータ版リリース

Qt Creator 4.0 ベータ版がリリースされました。

Qt Creator 4.0 の主な新機能は以下の通りです。

  • ライセンスから LGPL を削除(今後は GPLv3 と商用版のデュアルライセンスへ)
  • 以下の商用版の機能がオープンソース版にも追加されます
    • Clang 静的解析
    • ユニットテスト
    • QML Profiler での商用版限定イベント
  • フラットスタイルデザイン
  • CMake サポートの改善
  • 解析モードをデバッグモードへ統合

Qt 5.7 アルファ版リリース

Qt 5.7 アルファ版がリリースされました。Qt 5.6.0 が遅れた関係で、アルファ版のリリースそのものは 5.6.0 のリリースの前に行われています。

Qt 5.7 では環境面での変化が大きいため注意してください。

  • ライセンスの整理が行われ、LGPLv2 が選択肢から無くなります。LGPL 版が必要な場合は LGPLv3 のみ選択可能です。また、モジュールによっては LGPL が提供されず、GPLv3 版か商用版のみになります(商用版からオープンソース版が追加されたモジュールなど)。
  • C++11 が必須となります。そのため、利用可能なコンパイラなどが 5.6 までと比べて大きく変わる予定となっています。

5.7 の主な新機能は以下の通りです。

  • Qt WebEngine: Chromium 49 ベースに更新
  • Qt QML: QJSEngine 用デバッガ
  • Qt Quick: QQuickWindow とその派生クラス用インスペクタ
  • Qt Bluetooth: (BLUZのみ) Low Energy peripheral role(子機用API?)
  • Qt 3D: 正式リリース
  • Qt Quick Controls 2: 正式リリース
  • Qt SerialBus: 正式リリース
  • Qt Charts: オープンソース版をリリース
  • Qt Data Visualization: オープンソース版をリリース
  • Qt Virtual Keyboard: オープンソース版をリリース
  • Qt Purchasing: オープンソース版をリリース
  • Qt Quick 2D Renderer: オープンソース版をリリース
  • Qt Wayland Compositor: テクニカルプレビュー版リリース
  • Qt SCXML: テクニカルプレビュー版リリース
  • Qt Script: 非推奨へ
  • Qt Enginio: リリースバイナリから削除

Qt Creator 3.6.1 リリース

Qt 5.6.0 のリリース に合わせて、Qt Creator 3.6.1 がリリースされました。

Qt Creator 3.6 系の主な新機能は以下の通りです。

  • UML スタイルのモデルエディタを実装する experimental なプラグイン(ドキュメント)
  • リファクタリング機能にコード修正機能を追加(Clang コードモデル利用時)
  • Qt Quick Designer: 一部の商用機能をオープンソース版にも追加(コネクションエディタ、パスエディタ)
  • ビルドオプションにプロファイル用を追加

Qt 5.6.0 リリース

Qt 5.6.0 がリリースされました。

当初の予定から三ヶ月遅れましたが、ようやく Qt 5.6 がリリースされました。Qt 5.6 は 最低3年間サポートする Long Term Support(LTS) 版となります。商用版のサポートを利用している人はこれまでも2年以上の期間のサポートされていましたので、そんなに変わらないのではないかと思われるかもしれません。しかし、Qt Project のサポートと The Qt Company のサポートは意味合いが全く異なることに注意してください。

これまでの Qt のリリースポリシーでは「パッチは基本的に最新バージョンにのみ適用(セキュリティパッチは除く)」としていました。メジャーバージョンの変更時(ex. Qt4 → Qt5)では古いバージョンが長くメンテナンスされることもありましたが、バグ修正は基本的に最新版に対して行われ、旧バージョンが修正されるかどうかはケースバイケースでした。また、商用サポートでは Q&A に対応してバックポートパッチを出すことはありますがマイナーバージョンが古い Qt が継続的に修正されることはありません。このため、これまでは新しいマイナーバージョンが出ると古いマイナーバージョンが新しくリリースされることはありませんでした。

Qt 5.6 の LTS ではサポート期間バグ修正を行い、パッチリリース(5.6.x)を続けることになっています。

なお、Qt 5.6 は C++11 を必要としない最後の Qt となる予定です。

Qt 5.6 の主な変更点は以下の通りです。

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Qt Creator 3.5 ベータ版リリース

Qt Creator 3.5 ベータ版がリリースされました。

主な変更点は以下の通りです。

  • ブレークポイントや検索結果の位置情報をコードエディタのスクロールバー上に表示
  • C++ コードモデルの修正
  • Clang ベースのコードモデルのリファクタリング(別プロセス化)
  • 非推奨となった Qt Quick 系機能の削除

Qt Quick 1 や Qt 5.0, 5.1 の Qt Quick 2 を使用している人は最後の項目に注意してください。
削除されたのは以下の項目です。

  • Qt Quick Designer での Qt Quick 1 サポート
  • Qt Quick 1 用アプリケーションのウィザード
  • Qt 5.0, 5.1 の Qt Quick 2 で使用されている V8 JavaScript エンジンのプロファイリング

QML エディタ上の Qt Quick 1 対応や Qt Quick 1 のプロファイリング機能は削除されずに残っています。
上記の機能が必要な方は Qt Creator 3.4 を使用してください。