Qt Creator 4.8 ベータ版リリース

Qt Creator 4.8 ベータ版がリリースされました。

Qt Creator 4.8 では実験的な機能として Language Server Protocol(以下LSP) のサポートが実装されました。LSPとは元々は Microsoft 社が Visual Studio Code の実装に利用していたプロトコルを公開したもので、IDEやエディタなどで重要なコード補完やシンボルへのジャンプなどのプログラミングで利用頻度の高い高度な機能をプロトコル化したものです。LSP や各言語向けのその実装を利用することで、IDE側は比較的容易に対応するプログラミング言語を増やすことが可能となります。

Qt Creator では LSP を主に Python をサポートするために使用しています。実験的な機能のためデフォルトでは無効化されているため、「ヘルプ」→「プラグインについて」から「LanguageClient」を有効化する必要があります。また、LSPのサーバや設定も同梱されていないため、別途インストールや設定が必要です。

C++やQMLについては現状は既存のコードモデル(C++はClangコードモデル)が利用されています。QML向けLanguage Serverの実装も計画されていますが、現状ではシンタックスハイライトやインデント対応など、LSPだけでは実現できない機能もあるようで、今後がLSPに統一されるかどうかは不明なようです。

この他、Compilation Database や Clang format ベースのインデント機能、Cppcheck を用いた診断機能などが実験的な機能として追加されました。

また、デバッグ機能でデバッガを複数プロセス起動することも可能となりました。

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