Qt 5 Cadaques (QML Book)

Qt 5.2.0 のリリースとほぼ同時に Qt 5 Cadaques のリリースがアナウンスされました。

Qt 5 Cadaques とは qmlbook.org という URL が示すとおり、Qt 5 / QML をターゲットとしたオンライン書籍です。

現在は以下の章がそれぞれ公開されています。

  1. Meet Qt 5
  2. Get Started
  3. Qt Creator IDE
  4. Quick Starter
  5. Fluid Elements
  6. Model-View-Delegate
  7. Canvas Element
  8. Particle Simulations
  9. Shader Effects
  10. Multimedia

また、今後は以下の章を追加していく予定だそうです。

  • Networking
  • Storage
  • Dynamic QML
  • JavaScript
  • Qt and C++
  • Native Plugins

ブログのコメントによると毎月のアップデートを予定しているそうです。

Qt 5.2.0 リリース

Qt 5.2.0 がリリースされました。

http://qt-project.org/qt5/qt52 が色々と良くまとまっています。

Andoriod, iOS の正式対応(WebKit などの未対応モジュールもありますが…)、刷新された QML / Qt Quick エンジンなど Qt 5 がようやくらしくなってきたという感じです。また、Windows Runtime のテクノロジープレビュー版も追加されています。

今回は珍しく、タイムリーに KDAB, ICS からもブログが公開されています。

KDAB の記事は Qt Project の2番手としての KDAB をアピールする内容となっています。これまでの Digia のブログなどには出てこなかった内容が書かれていますので是非参考にしてみてください。

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Qt Creator 3.0 リリース

Qt Creator 3.0 がリリースされました。

これまでの 2.8 との違いとしては主に以下になります。

  • Qt 5 ベース
  • Android や iOS, BlackBerry/QNX などのモバイル対応強化
  • LLDB 対応

これまでは Qt 4 の機能をベースに実装されてきましたが、Qt Creator 3.0 からは Qt 5 だけの機能(Qt Quick 2)が積極的に使われ始めました。Qt 4 でビルドし動かすことも可能なはずですが、ウェルカムスクリーンなどに Qt Quick 2 が使われています。単体パッケージ版も以前までの Qt 4 でのビルドから Qt 5 でのビルドに置き換わりました。Qt 5.2 のバイナリパッケージをインストールするのであれば、もう単体の Qt Creator バイナリパッケージはインストールする意味はありません。

Qt 5 版の動作に問題があるなどで単体パッケージ版を使用していた人は注意してアップデートしてください。

セキュリティアドバイザリー: XML エンティティの展開によるサービス拒否

Qt 5.2 以外のすべての Qt にセキュリティアドバイザリーが公開されています。

いわゆる Billion laughs と呼ばれる攻撃に対する脆弱性で、Qt Core モジュールの QXmlSimpleReader クラスでメモリ使用量の制限を行っていなかったため、エンティティの展開によって爆発的にメモリを使用してしまうという問題です。

アプリケーション側で対応可能な対策方法は特にありません。まもなくリリース予定の Qt 5.2 では修正されていますが、その他のバージョンでは 5.2 へのアップグレードか以下のパッチの適用が必要となります。

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