Qt Creator 4.0 ベータ版リリース

Qt Creator 4.0 ベータ版がリリースされました。

Qt Creator 4.0 の主な新機能は以下の通りです。

  • ライセンスから LGPL を削除(今後は GPLv3 と商用版のデュアルライセンスへ)
  • 以下の商用版の機能がオープンソース版にも追加されます
    • Clang 静的解析
    • ユニットテスト
    • QML Profiler での商用版限定イベント
  • フラットスタイルデザイン
  • CMake サポートの改善
  • 解析モードをデバッグモードへ統合

Qt 5.7 アルファ版リリース

Qt 5.7 アルファ版がリリースされました。Qt 5.6.0 が遅れた関係で、アルファ版のリリースそのものは 5.6.0 のリリースの前に行われています。

Qt 5.7 では環境面での変化が大きいため注意してください。

  • ライセンスの整理が行われ、LGPLv2 が選択肢から無くなります。LGPL 版が必要な場合は LGPLv3 のみ選択可能です。また、モジュールによっては LGPL が提供されず、GPLv3 版か商用版のみになります(商用版からオープンソース版が追加されたモジュールなど)。
  • C++11 が必須となります。そのため、利用可能なコンパイラなどが 5.6 までと比べて大きく変わる予定となっています。

5.7 の主な新機能は以下の通りです。

  • Qt WebEngine: Chromium 49 ベースに更新
  • Qt QML: QJSEngine 用デバッガ
  • Qt Quick: QQuickWindow とその派生クラス用インスペクタ
  • Qt Bluetooth: (BLUZのみ) Low Energy peripheral role(子機用API?)
  • Qt 3D: 正式リリース
  • Qt Quick Controls 2: 正式リリース
  • Qt SerialBus: 正式リリース
  • Qt Charts: オープンソース版をリリース
  • Qt Data Visualization: オープンソース版をリリース
  • Qt Virtual Keyboard: オープンソース版をリリース
  • Qt Purchasing: オープンソース版をリリース
  • Qt Quick 2D Renderer: オープンソース版をリリース
  • Qt Wayland Compositor: テクニカルプレビュー版リリース
  • Qt SCXML: テクニカルプレビュー版リリース
  • Qt Script: 非推奨へ
  • Qt Enginio: リリースバイナリから削除

Qt Creator 3.6.1 リリース

Qt 5.6.0 のリリース に合わせて、Qt Creator 3.6.1 がリリースされました。

Qt Creator 3.6 系の主な新機能は以下の通りです。

  • UML スタイルのモデルエディタを実装する experimental なプラグイン(ドキュメント)
  • リファクタリング機能にコード修正機能を追加(Clang コードモデル利用時)
  • Qt Quick Designer: 一部の商用機能をオープンソース版にも追加(コネクションエディタ、パスエディタ)
  • ビルドオプションにプロファイル用を追加

Qt 5.6.0 リリース

Qt 5.6.0 がリリースされました。

当初の予定から三ヶ月遅れましたが、ようやく Qt 5.6 がリリースされました。Qt 5.6 は 最低3年間サポートする Long Term Support(LTS) 版となります。商用版のサポートを利用している人はこれまでも2年以上の期間のサポートされていましたので、そんなに変わらないのではないかと思われるかもしれません。しかし、Qt Project のサポートと The Qt Company のサポートは意味合いが全く異なることに注意してください。

これまでの Qt のリリースポリシーでは「パッチは基本的に最新バージョンにのみ適用(セキュリティパッチは除く)」としていました。メジャーバージョンの変更時(ex. Qt4 → Qt5)では古いバージョンが長くメンテナンスされることもありましたが、バグ修正は基本的に最新版に対して行われ、旧バージョンが修正されるかどうかはケースバイケースでした。また、商用サポートでは Q&A に対応してバックポートパッチを出すことはありますがマイナーバージョンが古い Qt が継続的に修正されることはありません。このため、これまでは新しいマイナーバージョンが出ると古いマイナーバージョンが新しくリリースされることはありませんでした。

Qt 5.6 の LTS ではサポート期間バグ修正を行い、パッチリリース(5.6.x)を続けることになっています。

なお、Qt 5.6 は C++11 を必要としない最後の Qt となる予定です。

Qt 5.6 の主な変更点は以下の通りです。

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