Qt 5.7 アルファ版がリリースされました。Qt 5.6.0 が遅れた関係で、アルファ版のリリースそのものは 5.6.0 のリリースの前に行われています。
Qt 5.7 では環境面での変化が大きいため注意してください。
- ライセンスの整理が行われ、LGPLv2 が選択肢から無くなります。LGPL 版が必要な場合は LGPLv3 のみ選択可能です。また、モジュールによっては LGPL が提供されず、GPLv3 版か商用版のみになります(商用版からオープンソース版が追加されたモジュールなど)。
- C++11 が必須となります。そのため、利用可能なコンパイラなどが 5.6 までと比べて大きく変わる予定となっています。
5.7 の主な新機能は以下の通りです。
- Qt WebEngine: Chromium 49 ベースに更新
- Qt QML: QJSEngine 用デバッガ
- Qt Quick: QQuickWindow とその派生クラス用インスペクタ
- Qt Bluetooth: (BLUZのみ) Low Energy peripheral role(子機用API?)
- Qt 3D: 正式リリース
- Qt Quick Controls 2: 正式リリース
- Qt SerialBus: 正式リリース
- Qt Charts: オープンソース版をリリース
- Qt Data Visualization: オープンソース版をリリース
- Qt Virtual Keyboard: オープンソース版をリリース
- Qt Purchasing: オープンソース版をリリース
- Qt Quick 2D Renderer: オープンソース版をリリース
- Qt Wayland Compositor: テクニカルプレビュー版リリース
- Qt SCXML: テクニカルプレビュー版リリース
- Qt Script: 非推奨へ
- Qt Enginio: リリースバイナリから削除