Qt Creator 3.4 ベータ版リリース

Qt Creator 3.4 beta1 がリリースされました。

新しいスタイルのシグナル・スロットへの対応や Android の 64bit ツールチェインへの対応などやバグフィックスが行われています。

また、商用版では Qt TestQt Quick tests を用いたユニットテストへの対応などが追加されているようです。

Qt Creator 3.3.2 リリース

Qt Creator 3.3.2 がリリースされました。

Qt Creator 3.3.1 がリリースされたばかりですが、以下の2点のみが修正されています。

  • OS X で Clang コードモデルプラグインの読み込みに失敗する問題(QTCREATORBUG-14038)
  • Qt Quick エミュレーションレイヤーがクラッシュする問題(QTCREATORBUG-14031)

セキュリティアドバイザリー: BMP 画像処理の DoS 脆弱性

BMP 画像処理に関するセキュリティアドバイザリーが公開されています。Qt 5.4.1 を含むすべての Qt に影響します。

特別に加工された BMP ファイルを読み込んだ際に、Qt アプリケーションがクラッシュします。アプリケーション側で可能な対応はなく、リリースを待って Qt 5.5 を使用するか、以下のパッチを当てた Qt を使用する必要があります。

Title:        DoS vulnerability in the BMP image handler
Risk Rating:  Low
CVE:          CVE-2015-0295
Platforms:    All
Modules:      QtBase
Versions:     All versions before 5.5
Author:       Richard J. Moore 
Date:         22 February 2015

Qt 5.4.1 リリース

Qt 5.4.1 がリリースされました。

Qt 5.4.0 のバグフィックス版になります。

主な修正内容を列挙します。

  • Windows(MSVC 2012 or 2013) 版の Qt 5.4.0 で Qt 5.3.2 とのバイナリ互換性が壊れていた問題を修正
    このため、Qt 5.4.1 は Qt 5.3 とのバイナリ互換性はありますが、5.4.0 とのバイナリ互換性はありません。
  • Windows 版 Qt 5.4.0 で Qt Quick Engine の JIT がデフォルトで無効になっていた問題の修正(QTBUG-43171)
  • Open GL/ES 3 に対応していないマシン上で ES 3 の命令を使おうとする問題の修正(QTBUG-43318)
  • OS X 版で不要なリンクパスが埋め込まれていた問題の修正(QTBUG-42594)
    Mac Ports がインストールされている環境で Assistant 等が起動しない可能性があります。
  • macdeployqt が 5.4 でデグレードしていた問題の修正(QTBUG-43100)
  • WinRT 関連の修正
  • Windows 10 Tech Preview の対応

Qt Creator 3.3.1 リリース

Qt Creator 3.3.1 がリリースされました。

Qt Creator 3.3.0 のバグフィックス版になります。
ただ、OS X 版のバイナリでは CLang コードモデルプラグインの読み込みに失敗するバグが復活しています。
OS X 版で CLang コードモデルを利用したい人は “Qt Creator.app/Contents/PlugIns/libclang.dylib” を
“Qt Creator.app/Contents/libclang.dylib” に移動させてください。

mv "Qt Creator.app/Contents/PlugIns/libclang.dylib" "Qt Creator.app/Contents/libclang.dylib"

Qt 5.4.0 リリース

Qt 5.4.0 がリリースされました。新モジュールの追加と新たなライセンスとして LGPLv3 が追加になっています。
特に組込向けでは LGPLv3 による影響が大きい場合があるため、オープンソース版を使用する際には注意してください。

Qt 5.4 では Web 系を中心にいくつかの新しいモジュールが存在します。

  • Qt WebEngine
  • Qt WebChannel
  • Qt WebView(テクニカルプレビュー)
  • Qt Canvas3D(テクニカルプレビュー)

また、Qt WebKit モジュールのステータスが “Done” (完了)に、
Qt OpenGL モジュール(QGLで始まるクラス)は “Deprecate” (非推奨)に変更になりました。

OpenGL や Qt Quick 系も多数の変更があり、例えば新たな API である QQuickRenderControl クラスを使用して、
3D シーンの中で QML を動かすような事も(理論上は)可能になりました。

細かなところではQML State Machine Framework や QStorageInfo クラス、
Wayland QPA プラグインなども活用が期待される機能です。
特に QML State Machine Framework は Ford 社からコントリビューションされたということも注目されています。

なお、Qt のロゴが変更されて、このリリースからフラットデザインになっています。Qt Quick Controls のフラットスタイルもこれに合わせて
作成されたものでしょうか。オンラインインストーラでアップデートした場合には Qt Creator のアプリケーションアイコンが古いままになる場合も
あるようなので、新しいロゴで使いたい方は一度アンインストールしてから最新版をインストールしてみてください。

テクニカルプレビューで Qt 5.4 に入るといわれていた Qt 3D については残念ながらリリースに含まれなかったようです。

Qt Creator 3.3.0 リリース

Qt Creator 3.3.0 がリリースされました。

変更内容の概要については「Qt Creator 3.3 ベータ版リリース」の記事を参照してください。

その他で気になる項目を以下に記載しておきます。

  • Qt Quick Profiler での Qt4 アプリケーションのパスが正しく取得できない問題の修正(QTCREATORBUG-13382)
  • QtQuick UI File の追加
    かなり以前(Nokia 時代)に “Proposal: Qt Quick Designer Workflow“(日本語訳) で提案されていたものに近い形で実装されています。拡張子が .ui.qml で終わる QML のサブセットを Qt Quick Designer で編集する UI フォームとして、実際の動作はそれに対応する別 QML ファイルに記述する形となります。

なお、3.3.0 から Qt Creator のビルドに必要な Qt が 5.3.1 以降に変更になりました。Qt Creator 上でそれ以前の Qt を用いたプロジェクトをビルドすることは当然可能です。

Qt Creator 3.3 ベータ版リリース

Qt Creator 3.3 ベータ版がリリースされています。

エディタの分割やマルチウィンドウサポートの改善を筆頭に、様々な改善が行われています。
大きめのプロジェクトを扱う人には qmake の非同期読み込みが便利でしょうか。

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Qt 5.4 ベータ版リリース

遅くなりましたが、Qt 5.4 のベータ版がリリースされています。

5.4 の主な変更点を以下に記載します。

  • モジュールの追加: WebEngine(technology preview), WebChannel
  • WinRT の(ほぼ)フルサポート
  • LGPLv3 の追加
  • HighDPI サポートの改善
  • OpenGL 関連の改善
  • Bluetooth LE(Low Energy) のサポート(technology preview)
  • Android サポートの改善
  • iOS サポートの改善
  • OS X サポートの改善
  • Wayland サポート
  • etc.

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Qt Creator を拡張する

少し前になりますが、Qt Creator の C++ エディタのリファクタリング機能に文字列リテラルのエスケープ・アンエスケープ機能を追加しました。次のマイナーバージョンアップ版となる Qt Creator 3.3 から利用可能になります。Qt Creator が良く作られているため、この機能追加は思った以上に簡単に行えました。参考用に簡単な説明資料を作成したので公開します。

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