Qt 5.4.2 リリース

Qt 5.4.2 がリリースされました。

Qt 4.8.7 と同様に多数の脆弱性の修正が行われています。

なお、Qt 5.4.0 にバイナリコンパチビリティが壊れている問題があるため、5.4.0 とのバイナリ互換性はありません。5.4.1 とのバイナリ互換性は確保されていますので、
5.4.0 からアップグレードする場合には注意してください。

Qt 4.8.7 リリース

Qt 4 系の最終リリースとなる(予定の) Qt 4.8.7 がリリースされました。

主な変更内容は以下の通りです。

  • 画像ハンドラのセキュリティアドバイザリーへの対応
  • libpng: 脆弱性修正のため、1.6.17 へ更新
  • libtiff: 脆弱性修正のため、4.0.3 へ更新
  • Mac OS X 10.10 Yosemite 上での動作を改善
    (正式サポートは Qt 5 系でのみ行います)

Qt 4.8.7 は Qt 4 系の最終リリースとなる予定です。
標準サポートも 2015 年の 12 月までとなり、その後は延長サポートとなります。
また、新しくサポート対象 OS やコンパイラの追加は行いません。
既存のプロジェクトは Qt 5 への以降が推奨されます。

Qt 5.4.1 リリース

Qt 5.4.1 がリリースされました。

Qt 5.4.0 のバグフィックス版になります。

主な修正内容を列挙します。

  • Windows(MSVC 2012 or 2013) 版の Qt 5.4.0 で Qt 5.3.2 とのバイナリ互換性が壊れていた問題を修正
    このため、Qt 5.4.1 は Qt 5.3 とのバイナリ互換性はありますが、5.4.0 とのバイナリ互換性はありません。
  • Windows 版 Qt 5.4.0 で Qt Quick Engine の JIT がデフォルトで無効になっていた問題の修正(QTBUG-43171)
  • Open GL/ES 3 に対応していないマシン上で ES 3 の命令を使おうとする問題の修正(QTBUG-43318)
  • OS X 版で不要なリンクパスが埋め込まれていた問題の修正(QTBUG-42594)
    Mac Ports がインストールされている環境で Assistant 等が起動しない可能性があります。
  • macdeployqt が 5.4 でデグレードしていた問題の修正(QTBUG-43100)
  • WinRT 関連の修正
  • Windows 10 Tech Preview の対応

Qt 5.4.0 リリース

Qt 5.4.0 がリリースされました。新モジュールの追加と新たなライセンスとして LGPLv3 が追加になっています。
特に組込向けでは LGPLv3 による影響が大きい場合があるため、オープンソース版を使用する際には注意してください。

Qt 5.4 では Web 系を中心にいくつかの新しいモジュールが存在します。

  • Qt WebEngine
  • Qt WebChannel
  • Qt WebView(テクニカルプレビュー)
  • Qt Canvas3D(テクニカルプレビュー)

また、Qt WebKit モジュールのステータスが “Done” (完了)に、
Qt OpenGL モジュール(QGLで始まるクラス)は “Deprecate” (非推奨)に変更になりました。

OpenGL や Qt Quick 系も多数の変更があり、例えば新たな API である QQuickRenderControl クラスを使用して、
3D シーンの中で QML を動かすような事も(理論上は)可能になりました。

細かなところではQML State Machine Framework や QStorageInfo クラス、
Wayland QPA プラグインなども活用が期待される機能です。
特に QML State Machine Framework は Ford 社からコントリビューションされたということも注目されています。

なお、Qt のロゴが変更されて、このリリースからフラットデザインになっています。Qt Quick Controls のフラットスタイルもこれに合わせて
作成されたものでしょうか。オンラインインストーラでアップデートした場合には Qt Creator のアプリケーションアイコンが古いままになる場合も
あるようなので、新しいロゴで使いたい方は一度アンインストールしてから最新版をインストールしてみてください。

テクニカルプレビューで Qt 5.4 に入るといわれていた Qt 3D については残念ながらリリースに含まれなかったようです。

Qt 5.4 ベータ版リリース

遅くなりましたが、Qt 5.4 のベータ版がリリースされています。

5.4 の主な変更点を以下に記載します。

  • モジュールの追加: WebEngine(technology preview), WebChannel
  • WinRT の(ほぼ)フルサポート
  • LGPLv3 の追加
  • HighDPI サポートの改善
  • OpenGL 関連の改善
  • Bluetooth LE(Low Energy) のサポート(technology preview)
  • Android サポートの改善
  • iOS サポートの改善
  • OS X サポートの改善
  • Wayland サポート
  • etc.

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Qt 5.3.2 & Qt Creator 3.2.1 リリース

Qt 5.3.2 と Qt Creator 3.2.1 がリリースされました。

Qt 5.3.2

Qt Creator 3.2.1

どちらもバグフィックス版です。Qt Creator 3.2.1 に関しては 3.2.0 で発生していた OS X 版で CLang コードモデルプラグインが読み込めなかった問題やフリーズ、クラッシュなどの重要なバグが修正されています。Qt 5.3.2 に関してはバグフィックスと商用版のモジュールのアップデートが特徴のようです。

Qt 5.4 アルファ版リリース

Qt 5.4 アルファ版がリリースされました。

主な変更点を以下にまとめます。

  • WinRT のフルサポート
  • QOpenGLWidget の追加とそれに伴って旧 OpenGL モジュール(QGLで始まるクラス群)の非推奨化
  • QQuickRenderControl クラスの追加
    これまでは Qt Quick を QQuickWindow 以外へ描画することができませんでしたが、QQuickRenderControl を用いることでウィンドウ以外へ描画することができるようになります。
  • Windows 版でネイティブ OpenGL と ANGLE 版を動的に選択可能
    これまではコンパイル時にどちらを用いるかを決定する必要がありましたが、今後はアプリケーションの起動時にどちらを用いるかを指定できるようになります。アプリケーションの起動後には動的な変更はできません。
  • Qt Quick Controls での Android ネイティブスタイル
    なお、このモジュールは Apache 2.0 ライセンスのコードに依存しているため、LGPLv2 では利用できません。
  • Bluetooth Low Energy (Bluetooth LE)のサポート(テクノロジープレビュー)
  • Qt WebEngine モジュールの追加
  • Qt WebChannel モジュールの追加
    WebKit/WebEngine の JavaScript から C++(QObject) の機能を利用するためのモジュールです。QWidget 系のクラスを利用することはできませんが、Qt WebEngine で Qt WebKit Bridge と同様の機能を利用するための機能と考えてください。
  • LGPLv3 ライセンスの追加

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