Qt 5.3.1 & Qt Creator 3.1.2 リリース

Qt 5.3.1 と Qt Creator 3.1.2 がリリースされました。

どちらもバグフィックス版です。Qt 5.3系、Qt Creator 3.1系を使っている場合にはバージョンアップしましょう。

Qt 5.3.1の主な変更点は以下の通りです。

  • Qt Quick Engineのパフォーマンス改善(主にARM)
  • ANGLE での QQuickWidget
  • Mac OS X 10.10 の初期サポート
  • Android L の(初期)サポート
  • その他

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プロキシ内でのオンラインインストーラ

プロキシ内から Qt のオンラインインストーラを使っている場合に正常にダウンロードが出来ない不具合が先日まで発生していましたが、それが解決されました。既に更新されたインストーラがリリースされています。

なお、プロキシがうまく動作しないバージョンがインストールされている場合は MaintenanceTool に “–proxy” オプション(ハイフンは2つ)をつけて実行すればシステムのプロキシ設定を用いて動かすことが出来ます。アンインストール前にお試しください。

Qt 5.3 リリース

Qt 5.3.0 が正式にリリースされました。予定通り、Qt Developer Day 2014 Japan に合わせてのリリースでした。

Qt 5.3 自体は 5.2 からのリリース間隔が短いこともあり安定性の向上を目指したリリースとなりますが、それでもいろいろな新機能があります。

Websockets に関してはこれまでも Qt WebKit 内ではサポートされていましたが、WebKit を経由せずに使用するためのモジュールとなります。

Qt 3D, Qt WebEngine に関しては 5.3 には間に合わなかったようです。

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Mac OS X とキーボードニーモニック

キーボードニーモニック(mnemonics)とは GUI の部品にキーボードでアクセスするためのもので、アクセスキーと呼ばれることもあります。Qt では UI のテキストに & に続くアルファベットで指示します。英語の場合はたとえば “&File” で F がニーモニックとなります。日本語などの場合は漢字やひらがなをニーモニックにもちいることができないため、”ファイル(&F)” の様に UI のテキストの後の括弧の中で指定するのが慣習となっています。

このキーボードニーモニック、Windows や Linux では使われていますが Mac OS X では使われていません。 さきほどの “&qmp;File” は Windows や Linux では “File” と対応するアルファベットが下線付きで表示されますが、Mac OS X ではただの “File” となります。しかし、Qt の場合、 “ファイル(&F)” という形式には対応していないため、”ファイル(F)” と無意味な “(F)” が表示されてしまいます。

実害が薄く qm ファイルの加工で回避可能なこと、欧米圏では無関係なケースが多いことなどから放置されてきた問題ですが、少し前にパッチを作ってみました。

今のところ一通り問題なく動いているようですが、本格的に Qt に取り込んでもらう前にテスターを募集したいと思います。是非上記のパッチを試してみてください。特に問題の報告がなければ Qt Dev Day Tokyo の終了後にでもレビューリクエストを提出したいと思っています。目標は Qt 5.4 への取り込みです。

Qt 4.8.6 リリース

Qt 4.8.6 がリリースされました。

Qt 4.8 系のバグフィックス版であり、200以上の修正が適用されています。Qt 4 を使用している場合はバージョンアップをお勧めします。主な変更点は以下の通りです。

注意: 同日にアナウンスされた セキュリティアドバイザリー の修正は含まれていません

Qt 5.3 ベータ版リリース

Qt 5.3 ベータ版がリリースされました。

Windows Runtime への対応や Qt WebSockets モジュールの追加、プリンタサポートの大規模改修などが主な変更点です。プリンタサポートの改修に伴い、QPA のクラスも追加になっています。iOS 版のインプットメソッドの改善なども気になるところでしょうか。ドキュメントには記載されていませんが、ソースアーカイブを確認すると Digia のクラウドに対応する Qt Enginio モジュールも追加されています。

機能以外のところでは Visual Studio 2013 対応バイナリの提供がようやく始まりました。

残念ながら Qt 3D や Qt WebEngine などは 5.3 には含まれないようです。

Qt 5.3 アルファ版リリース

Qt 5.3 の アルファ版がリリースされました。アルファ版のため、ソースパッケージのみのリリースです。現在6ヶ月ごとにマイナーバージョンアップを行っている Qt Project ですが、これまでのスケジュールではリリース予定が夏冬の大型休暇直前であったため、これをずらすために Qt 5.3 は 5.2.0 から5ヶ月弱でリリースする少し短めのスケジュールとなっています。そのため、機能追加よりも安定性向上がメインとなるリリースとなります。

Qt 5.3 は4月末のリリース予定で、Windows Runtime プラットフォームへの対応や、Qt WebSockets モジュールの追加、Widget ベースのアプリケーションで Qt Quick 2 を使うための QQuickWidget, SPDY プロトコルへの対応、Windows でネイティブ OpenGL と ANGLE との動的変更などが予定されています。

待望の Qt 3D に関しては確定的な情報はありませんが、API の再設計に時間がかかっているためかアルファ版には含まれておらず、正式リリースにも含まれない可能性が高そうです。

今のところリリース予定は4月末ですが、アルファ版が一週間遅れたことによりベータ版の予定もずれ込んでおり、最終リリースの予定も若干遅れると思います。